My treasure 私の宝物 作品


映画『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』には、今のこの世界のすべてが包含されていた

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』を観に行った

この映画が公開されることは公開前に知っていた。

けど、正直観たくないと思っていた。

なぜなら、とてもリアルで怖そうだったから。

今、現実世界があまりにひどい。

かれこれ、ニュースを見るたびにとてつもなく疲弊しているから、

私には耐えられないと思っていた。

でも突然、それでも観なきゃだめだ。

観たい。

そう思って即座にチケットを取った。

当初予定されていた映画館が縮小され、

ごく少数の映画館でしか上映されないことになったらしく、久しぶりに新宿へ。

エレベーターホール、そしてエレベーターを降りた劇場前は、

たくさんの人でごった返していた。

驚いた。

そしてまた、うれしかった。

こんなにもたくさんの人が、

同じような気持ちでこの映画を観たいと行動している。

それがもう、うれしかった。


思ったこと

多くの人が、この映画について感想を書いていると思う。

だから、私なりに強く感じたところだけ記しておきたい。

タイトルの通り、

『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』には、

今のこの世界をかたちづくっているすべてが包含されている。

私はそう思った。

「戦争から、ごく小さな暴力、子供同士の諍いまで、

そういったことのすべての根源がここにある」

そして、

「その呪縛を解くためには何が必要か」

も、この映画に包含されていると思った。

ネルソンさんが抱えていた根っこは、

姿かたちや大きさは違えど、みんな持っているはずだ。

その根っこの存在を、ネルソンさんは長い時間をかけて認めた。

認める、というギフトを自分に与えた。

汚い自分を認めることで、

彼は自らを本当の意味で愛することができたのではないだろうか。

私はそう強く感じた。

そんなわけで、

この映画を絶対的に観てほしい。

もちろん、壮絶な戦闘シーンが画面いっぱいに繰り広げられるからきつい。

でも、本当の戦争の現場はこんなものではない。

現実は、到底表現などしきれない。

今、この瞬間にもこの状況に置かれている人たちが現実にいる。

そして自分たちも、いつそうなるかわからない状況になっている。

だからこそ、目を逸らしてはならない。

そう思う。

ただ、観て欲しいけど、

当然、自分の精神状態は自分にしかわからないので、

よく考えて、感じて、決めてほしい。

人間の深い琴線に触れ、響き渡る、

本当に素晴らしい映画だった。

私はそう思う。

2026.09.27

mienaimonotachi

みえないものたち